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アフリカ・ルワンダニュース!現地スタディツアー運営者がピックアップ【2021年10月】

アフリカのルワンダでスタディツアーや情報発信をしています、タケダノリヒロ(@NoReHero)です。

最近(2021年10月9日時点)気になったアフリカやルワンダのニュースを、簡単なコメントとともに紹介します!

詳しくはYouTubeライブ配信でもお話します!10月10日(日)22時開始予定!→23時からに変更!

下記リンクから、チャンネル登録リマインダー設定をしておくと見逃さないのでおすすめです!

教育

ルワンダ政府、学校授業を週5時間延長

・コロナによる学校の長期閉鎖で生じたギャップを解消するため小学校と中等学校(セカンダリースクール)で延長
・リメディアル教育と呼ばれる新プログラムは、国家試験に合格しなかった学生が追いつくのを助ける計画の一部でもある
・約44,176人の小学生と16,666人の中学生が今年の全国試験に失敗し、各学年を繰り返す
・一部の教師は、コロナの影響ですでに圧迫されており負担が増えると抗議
・現在私立校は午前8時〜午後4時。公立校は午前午後交代で勉強。最初のシフトは午前7時〜11時45分。午後は1時〜4時45分。いずれも月〜金曜
・授業時間が長くなると学校は週末クラス導入の可能性あり

コロナの影響による遅れを取り戻すのは、学生にとっては良いことですね。ただし、教師への負担が懸念されます。ルワンダの教師業は長時間労働で、教師ひとりあたりが受け持つ生徒数も多いですが、決して高待遇とは言えません。

公立校で生徒が午前と午後で交代する仕組みは「ダブルシフト制」と呼ばれており、多すぎる生徒数をさばく対策として導入されていますが、これも教師の負担増の原因とされています。

国家試験:学校への配属に関する5つの知識

・初等レベル(小学校)とOレベル(中学校)の国家試験結果が発表され、生徒たちは成績に応じて各学校に割り当てられた
・約207,730人の受験者が合格、うち105,008人の学生がOレベルに合格
1.成績によってどの学校に通うかが決まる。好成績なら応募した学校に入学する可能性が高まる
2.寄宿学校または全日制学校に割り当てられる。後者の方が数は多いが前者が人気
3. 特に全日制の場合は家から近い学校に割り当てられる
4.病気や障害など特定の理由があれば割り当てられた学校の変更も可能
5.学校変更の手続きは首都キガリではなく各地区で可能
試験結果を受け取った生徒は10月18日に勉強を再開し、残りは学校カレンダーに合わせて10月11日に開始
・成績優秀者には賞品としてラップトップが贈られる

優秀者にラップトップが贈られるのはすごいですね(私が学生だったらPC欲しさにがんばってたかも)!

ルワンダでは、日本における中学生が「Oレベル(Ordinary level)」、高校生が「Aレベル(Advanced level)」と呼ばれており、このふたつを合わせたものが「セカンダリースクール(Secondary school /中等学校)」となっています。

ルワンダ教育推進の鍵、スマートクラスルーム

・4000以上の小学校、1783の中等学校と365の専門学校ではインターネットに接続、PCがある
・これらのうち797の学校にはスマート教室がある

「IT立国」を目指すルワンダでは重要な政策ですね。「スマートクラスルーム」と言うとかなり格好良く聞こえますが、日本の学校にもある情報教室やパソコンルームのようなものです。

それでもルワンダの子どもたちがPCに触れる機会はまだまだかなりすくないので、とても意義のある取り組みだと思います。

社会・経済

サハラ以南の経済は2021年に3.3%成長予測

・2022年と2023年の地域の経済成長は4%弱と予測
・ワクチン接種率は先進国では50%以上だが、同地域ではまだ約3.3%
・ワクチンの導入が早まると、この地域の成長は2022年には5.1%、2023年には5.4%に加速

コロナの影響で制限されている産業も多いので、ワクチン接種率が経済促進と密接に関わっているんですね。

ルワンダでワクチン接種をおこなった様子はYouTubeでも紹介しています↓

ルワンダ: 漁業の禁止解除に業者喜び

・ルワンダ農業動物資源開発委員会(RAB)は、「生物学的休憩」として2か月間の湖での一時的な漁業禁止の後、現在5つの地区から合計48.6トンを漁獲(以前は3.9トン)と報告
・1チームの最大漁獲量は一夜あたり5kgから60kgに大幅増
・課題は密漁者
・新鮮なサーディン(イワシ、サンバサ)は腐りやすいため、主に乾燥イワシを販売しているが、価格も1kgあたり300円から100円、場合によっては80円に下がった(漁獲量増に伴う)

つい先日、ルワンダ西部のキブ湖に行ったとき漁業がおこなわれていなかったんですが、一時的に禁止されていたんですね!

内陸国ルワンダでは湖で捕れる魚が貴重なタンパク源のひとつ。これだけ漁獲量と値段に変化があれば、漁師の収入や生活者の懐事情にも影響しそうですね。

ルワンダの若者に最も人気のあるソーシャルメディア

・Snapchat: プライバシー、短時間、画像を介したメッセージが人気
・Instagram: 成長とともにインフルエンサーとECの統合を加速。コロナ禍でほとんどのアーティストがエンタメをインスタに持ち込んだ
・Twitter: ビジネス上のつながりもつくれる
・Facebook: 長い間会っていなかった人や新たな友人とつながれる、サービスを宣伝できる
・YouTube: 視聴者を楽しませ収入を得られる
・TikTok: 2020年もっともダウンロードされた動画アプリ。知名度と収入を得られる。企業案件を得るインフルエンサーも
・Whatsapp: SMSの代替

スナップチャットが入っていたのは意外でした!ルワンダの若者は日本人以上にメッセージや写真を送り合っていて、リアルでもオンラインでも人とのつながりを大事にしている印象です。

失業率や貧困率が高い国なので、稼げるソーシャルメディアが普及することには大きな意義があるのではないでしょうか。

国際関係

ルワンダ航空とカタール航空がコードシェア契約に署名

・ドーハを拠点とするカタール航空の65路線にルワンダ航空のコードを配置する契約
・今年12月にキガリとドーハ間の新しい直行便も開始
・ルワンダ航空は今年アフリカ航空会社ランキングで2位に。カタールは世界最高
・新コードシェアにより、ルワンダ航空では、ニューヨーク、ワシントンDC、ダラス、ロサンゼルスなど、米国の人気目的地への魅力的な便を予約可能に
・ロンドン、チューリッヒ、マドリッドなどの欧州都市や、シンガポール、クアラルンプール、バンコクなどアジアにも拡大予定
・ブジュンブラ、キンシャサ、ルブンバシなどアフリカも拡大
・最近の協定でルワンダ航空のドリームマイルとカタール航空プリビレッジクラブのロイヤルティメンバーがお互いの目的地にアクセスできるようになった

日本〜ルワンダ間の渡航には、このカタール航空かエチオピア航空が利用可能です。今回の契約で、ルワンダと海外との行き来がより促進されそうですね。

心臓治療のためにイスラエルに送られたルワンダの子供たち

・先天性心疾患の3人
・保健省とイスラエルの国際的非営利団体Save a Child’s Heartとの間の合意によるもの。先天性、後天性心疾患を患い、成人期まで生き残る可能性がほとんどない子供たちを救うことが使命
・来月にはさらに10人が送られる計画
・これまでに合計22人のルワンダの子供たちが同団体とルワンダ政府の協力で治療を受けた
・今後数年間でさらに70人の子供たちを派遣
・イスラエルや近隣諸国での訓練を通じて、ルワンダで心臓病の子供たちを治療できる地元チームの訓練も促進

以前、難病にかかってしまった知人の子どもの治療がルワンダでできないとわかり、ベルギーで手術を受けるためのクラウドファンディングをおこないました(現在手術待ちの状態です)。

ルワンダでは対応できないことも多いので、このように他国と連携しつつ、自国の医療レベルも上がっていくことを願います。

韓国-ルワンダ:開発のための友情、連帯、協力

・韓国とルワンダは1963年に二国間関係を開始。強固な関係性を継続して築いている
▼共通点
①韓国は約70%が山岳地帯。ルワンダは何千もの丘で知られる内陸国。ICTとイノベーションで地理的な課題を解決
②人口密度が高いが、天然資源が不足。市民が開発の原動力。教育と人的能力開発に重点
③地政学的課題と歴史。朝鮮戦争とルワンダ虐殺
▼主な開発協力
・ICT、教育、農業
・KOICA(韓国国際協力団)は1991〜2020年で1億4000万ドル相当のプロジェクトを支援
・韓国EXIM銀行は、EDCF(経済開発協力基金)を通じて、ルワンダ大学のインフラ開発(5,100万ドル)、電力インフラの拡張(6,620万ドル)に協力
・コロナ対策でも医薬品(KF94空中浮遊粒子濾過マスクとコロナテストキット)と機器(移動式感染スクリーニング/テスト車両とウォークスルーブース)を提供

韓国とルワンダに共通点が多い、ということは気づきませんでしたが面白い着眼点ですね。

カガメ大統領、中国人観光客を歓迎

・第2回中国アフリカ経済貿易博覧会(CAETE)の開会式で講演、セネガルやアルジェリアを含むアフリカの他の首脳も出席
・ルワンダと中国の二国間関係は50周年、さらなる関係深化を目指す
・農産物供給も増加中

日本や韓国以上にルワンダやアフリカで存在感を示しているのが中国です。ルワンダからも唐辛子やお茶、コーヒーなどの農産物が中国で販売され、販路を拡大しています。

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