【オンライン授業】東京外国語大学様オンラインスタディツアー【アフリカ】
東京外国語大学様の「大学の世界展開力強化事業」の一環として、2021年8月23, 24日にオンラインスタディツアーを開催した事例です。
同大学から14名、本事業国内協定校である京都大学様から2名の合計16名にご参加いただきました。
▼1日目
・オンラインセミナー(ルワンダ概要)【30分】
・首都キガリ中心街観光【1時間】
・ディスカッション【20分】
▼2日目
・バーチャルツアー(ニャマタ虐殺祈念館)館内ガイドツアー【1時間】
・質疑応答【30分】
1日目
▼オンラインセミナー(ルワンダ概要)【30分】
参加者は「アフリカについて学んでいる学生ばかりではない」ということでしたので、まずは「ルワンダがどんな国か?」をざっくりと解説させていただきました。
内容は気候、地理、ゴリラ、コーヒー、IT、ドローン、ジェンダー、虐殺、言語など。ルワンダには、学びや気づきを得られるようなトピックがたくさんあるんです!もちろんこの内容も、それぞれのお客様に最適な形になるよう、ご要望に応じて毎回変更しています。
▼首都キガリ中心街観光【1時間】
スマホで撮影しながらキガリの街を歩き、リアルタイムの様子をご覧いただきました。
ゴミがほとんど落ちていない綺麗な通り、大きなビルがあちこちで建設されていることからわかる経済発展の勢い、言葉をかわした街の人々の物腰の柔らかさなど、画面越しでもアフリカの「いま」を実感していただけたことと思います。
▼ディスカッション【20分】
最後に今日の学びを踏まえてディスカッション。グループに分かれて(Zoomのブレイクアウトセッション機能を利用)、疑問に思ったことを発表していただき、それにタケダがひとつひとつお答えしました。
「公用語が4つあるとのことでしたが、お店の人もそれぞれの言葉をお客さんによって使い分けるのですか?」「シェアサイクルサービスの準備が進んでいるのを見ましたが、『千の丘の国』と呼ばれるほど起伏が激しいのにちゃんと使えるのでしょうか?」など、この日に学んだことからさらに一歩踏み込んだ興味深いご質問が。
現地のことを理解したうえでの鋭いご質問をいただけて、私自身「ああ、オンラインでもちゃんと伝わってる……!」と嬉しくなってしまいました。
2日目
▼バーチャルツアー(ニャマタ虐殺祈念館)館内ガイドツアー【1時間】
1994年のルワンダ虐殺について学ぶため、「ニャマタ虐殺祈念館」を訪問、バーチャルツアーをおこないました。
虐殺の歴史について、参加者のみなさんは別プログラムで学習済だったので、基礎知識のある状態でご参加いただけました(もし予備知識がない場合でも、ゼロからご理解いただけるようなプログラムも用意しております)。
祈念館所属のルワンダ人スタッフにガイドしてもらいながら、当時教会だった館内を見学。そのまま残されている被害者の方々の衣服や、棺の中に詰められた遺骨などから、その悲惨さを体感していただけました。
★虐殺祈念館でのバーチャルツアーが特別な理由
ルワンダ虐殺が起きたのはたった27年前(1994年)。いまだにそのときの傷を抱えながら生きている方々が大勢いらっしゃる、非常にセンシティブな問題です。それゆえに祈念館の撮影やその映像の配信には厳しい制限が設けられており、当社も該当機関に許可をもらって運営しております。映像の一般公開はできませんが、一部サンプルの共有は可能ですので関心をお持ちの方はご連絡ください。
▼質疑応答【30分】
見学後、参加者のみなさんからご質問をいただき、ガイドさんに答えていただきました。「ルワンダ虐殺はなぜこんなに大きな事件になってしまったのですか?」という根本的な問題から、「女性や子どもまで殺すことにふつうは抵抗を感じそうなものですが、加害者でPTSDになった方はいないのですか?」という踏み込んだ質問も。
アフリカの歴史について、現地の方の生の声を聴ける貴重な機会となりました。
参加者の感想
二日全体を通して、、、私はアフリカ地域を専攻としているので、授業や書籍を通して、日本人が一般に持ってしまうアフリカに対するマイナスなイメージがすごくステレオタイプ的なもので間違っているものが多いということは実感してきました。それでも私自身の中にはアフリカは怖いかも、という感覚が強く、アフリカに行ってみたいという気持ちにはなれていませんでした。しかし、このたった二日間のツアーを通してルワンダの様子を体感し、色々なことをタケダさんから教えて頂き、今すぐにでも行ってみたいという強い気持ちに変わりました。ルワンダにもいつか行ってみたいですが、タケダさんがおっしゃたように、アフリカは一括りにできない本当に多様でそれぞれの国が個性をもったところだと思うので、これを機に他の様々な国についても色々なことを知っていきたいと思います。
本当にありがとうございました!
当時何があったのかを鮮明に残す数々の資料が残されていて、それを見たとき言葉にしがたい心の痛みを覚えた。多くの罪のない方が命をつないでいくことを必死に望みながらも、狂気に満ちた人々によって残虐な方法で命を絶たれるということの歴史的な重さを感じないではいられなかった。広島や長崎などでの戦争の出来事が私の叔父や叔母などの代の出来事であるのに対し、ルワンダでの出来事は実の両親が生きていた時代でもありこのような出来事が決して遠い過去の話ではないということも心にとめたうえで、同じような悲劇を繰り返さないためにも真剣に向き合っていくべき歴史的事実であると思う。
今回のプログラムを通して、参加者のみなさまにはアフリカへのネガティブなステレオタイプを払拭していただけたようです。
また、ルワンダ虐殺という悲惨な歴史を、手触り感をもって理解し、自分ごとに落とし込んで考える機会にもしていただけました。
「わたしの学校でもオンラインスタディツアーをやってほしい!」という方は、ぜひ下記フォームからお気軽にご相談ください。