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ルワンダのキャッシュレス事情、普及は日本以上?

アフリカノオト代表の竹田憲弘です。著書『アフリカに7年住んで学んだ50のこと: ルワンダの光と影』より、ルワンダのキャッシュレス事情について解説した節を抜粋してお届けします。

ルワンダで普及しているITサービスの代表例と言えば、「モバイルマネー(Mobile Money)」。頭文字をとって「モモ(MoMo)」と呼ばれています。電話番号が銀行口座代わりになっているようなもので、そこから知人にお金を送ったり、電気料金を支払ったり、レストランで食事代を払ったりすることができます。

二〇二一年のルワンダ中央銀行の統計によると、モバイル・ペイメントのアクティブ登録者数は約512万人。ルワンダの人口は現在約1300万人なので、その使用率は全人口の約39%、母数を16-64歳(728万人)にかぎると約70%となります。

私が運営しているスタディツアーの運営にも、このモバイルマネーは欠かせません。たとえばおもなプログラムのひとつに「農村ホームステイ」があるのですが、首都キガリから車で一時間ほど離れた村にいるホストファミリーには、このモバイルマネーで謝礼を支払っています。

ホームステイの様子

ホストファミリーは近所のエージェントからそのお金を現金で受け取り、そのお金で食材などを買ってゲストをもてなしてくれるのです。
ここまでモバイルマネーが浸透した理由は、多くの人が銀行口座をもっていなかったから。日本のような先進国ではそもそも銀行口座が普及していたために、モバイルペイメントの技術が出てきても移行する人は限られるのです。一方でルワンダでは、銀行が一部の人にしか利用されていなかったために、もっと手軽に利用できるモバイルマネーの浸透が容易だったというわけです。

このように、従来の銀行すら利用されていなかったところから一足飛びにハイテクなモバイルマネーが利用されるような現象を「リープフロッグ」と呼びます。直訳すると「カエル飛び」ですね。途上国ではそもそも環境が整っていないところに便利なテクノロジーが入ってきて急激に進化を遂げるので、むしろ先進国よりもイノベーションが起きやすいのです。だからこそ、アフリカやルワンダなど発展途上地域でのテクノロジーの活用には注目する価値があると思います。

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