norihiro415/ 5月 24, 2020/ ルワンダ講座

1994年の虐殺後、ルワンダはコーヒーや紅茶の輸出、国際援助によって「アフリカの奇跡」と呼ばれるほどの発展を遂げました。2050年までに高所得国となることを目指して、
「知識基盤型社会」を標榜し、観光やITに注力しています。

この記事ではこれまでの発展の要因や、現在力を入れている観光やITの現状、これからの課題についてまとめました。

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不利な要素の多いルワンダ

ルワンダは2018年のGDPランキングでは、アフリカ54カ国中34位。決して経済的に豊かな国ではありません。その背景には、内陸国で貿易に不利だということ、資源が少ないこと、それゆえに国民の購買力が低く人口も少ないため市場自体も小さいことなどが挙げられます。

毎年7%前後の経済成長!

そんな不利な環境にある当国ですが、虐殺以降は毎年7%前後の経済成長を遂げています。

ルワンダGDP成長率

その成長を牽引してきたのは紅茶とコーヒー。輸出収入の1割ほどを占めています。それ以外に外貨獲得に貢献しているのは、近年伸びてきている観光鉱物資源です。

ルワンダおもな産業

しかしながら、現在でも国際援助への依存度が大きいことが懸念となっており、国内の産業強化が課題となっています。

知識基盤型社会とは?

そこでキーワードとなるのが「知識基盤型社会(Knowledge Based Society)」。これまでのように一次産業に頼っていては国を大きく発展させるのが難しいので、知識・情報・技術などによって経済を成長させていこうという考え方です。そこで特に重視されている分野が観光IT

MICE戦略の象徴、キガリ・コンベンションセンター

ルワンダは「MICE戦略」を採用しています。MICEとは、Meeting(会議・研修・セミナー)、Incentive tour(報奨・招待旅行)、Convention / Conference(大会・学会・国際会議)、Exhibition /Event(展示会)の略。国際会議を開催することによって他国・他地域から人を呼び込む戦略のことです。これによってキガリは国際会議の開催数がアフリカで2番目に多い都市となっています(1位は南アフリカのケープタウン)。

旅行においてはマウンテンゴリラの観察ができるトレッキングツアーや、BIG5(ライオン、ヒョウ、サイ、ゾウ、バッファロー)の揃うアカゲラ国立公園のサファリなど、豊かな自然を活かしたアクティビティが人気です。

超高額なマウンテンゴリラツアー

ITに関しても成長が見込まれています。日本のJICAなども支援している起業家育成施設、kLabFABLABでは、若手起業家たちが日々研鑽を積んでいます。

kLabとFABLAB

現在首都キガリ市内のバスに導入されている決済システム「Tap & Go」も、kLab出身のACグループによって開発されました。他にも、以下のようなIT関連サービスが誕生、普及してきています。

【ルワンダの主なIT関連サービス】

Tap & Go カード:バスカード。ルワンダ版Suica

vuba vuba:ルワンダ版Uber Eats

H Mart:商品配送サービス。運営会社は日本のDMMが買収したDMM.HeHe。

YEGO CABS:電話によるタクシー配車サービス

MOVE:フォルクスワーゲンの配車サービス。ルワンダ版Uber

Mara Phone:アフリカ初の国産スマホ。製造会社はUAEのMara Corporationで、ルワンダに工場あり。

Mobile Money(Airtel Money):各通信会社が展開している携帯電話を利用した送金システム。ケニアでは「M-Pesa」と呼ばれている。

zipline:ドローンによる血液輸送システム。米国企業が母体。

Charis UAS:ルワンダ発のドローン企業。マラリア予防薬の散布など。

しかしこれらのほとんどがまだ、スマートフォンをもつ一部の富裕層や外国人しか利用できない状態に留まっています。そのため高価値、高品質なサービスであっても顧客が少なく収益化が困難で、経営維持が難しいのが「IT立国」ルワンダの現状です。経済全体を底上げし、2050年までに高所得国の仲間入りをすることが目標とされています。

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