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トビタテ高校生が感じたルワンダの魅力と動物保護の現状

アフリカのルワンダでスタディツアーや情報発信をおこなう会社アフリカノオトの代表、タケダノリヒロ(@NoReHero)です。

2024年8月に、文部科学省の留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」を活用して、長野県の高校生、木戸大李さんがインターンをしてくださいました。もともと地元軽井沢にて人間と動物が棲み分けをするための保護活動をしている団体の活動に参加するなど、動物・環境保護に関心が高かった木戸さん。

それを踏まえて、当社では以下の取組をおこなってもらいました。

【木戸さんの活動内容】
活動期間:8月10日〜15日(この他にケニアの別団体でも1ヶ月活動)
1. エコツアープログラム開発
「エコツアー」をテーマに国立公園や自然公園を視察し、アフリカノオトのスタディツアー における新プログラムや新たな切り口のコンセプト考案を補佐する
2. ホームステイプログラム改善
同社が実施するホームステイプログラムを実際に体験し、未だ見出されていない価値を発掘 する
3. 記事の作成
同社プログラムの認知度向上・販売促進の一環として、Webサイト掲載用記事を執筆
以上の現地における実践的な活動を通じて、アフリカノオトの事業価値向上およびルワンダ の観光促進に寄与する。また、自身の環境保護や野生動物への理解を深め、将来のキャリア 形成の一助とする。

ダイジェスト動画


以下、木戸さんに書いていただいたレポートです。

木戸さんレポート

自然公園

8月10日にルワンダの首都キガリに到着し、その翌日の8月11日にニャンドゥング自然公園ウムサンビ・ビレッジを訪れました。

ニャンドゥング自然公園では、自分は徒歩で散策しましたが、園内を自転車や電動スクーターで回ることもでき、そのレンタルサービスも充実していました。

ニャンドゥング自然公園

歩道もきれいに整備されており、スニーカーでも快適に歩ける自然公園でした。公園内ではクジャクを見ることができたのが印象的でした。

クジャク

ウムサンビ・ビレッジでは、絶滅危惧種のツルであるウムサンビ(ホオジロカンムリヅル)を間近で見ることができました。

ウムサンビ

ウムサンビ・ビレッジでは電動スクーターなどでの走行はできませんが、道はニャンドゥング自然公園と同様に整備されており、美しかったです。また、ウムサンビ以外にも、日本では見られない美しい鳴き声や羽を持つ鳥たちと出会うことができました。

ルワンダは内陸国であり、貿易による産業の発展が難しいため、環境保護やエコツーリズムに力を入れています。また、ウムサンビ・ビレッジでは多くの企業やNGOからの寄付が運営を支えていることを知り、日本で抱いていた「エコツーリズムだけで本当に運営費用を賄えるのか」という疑問が少し解けた気がしました。

支援団体

農村ホームステイ

8月11日の夜からは、東部県ルワマガナ郡ムシャセクターという場所で2泊ホームステイをしました。

現地ではマーケットに行ったり、家畜や穀物の栽培を見る機会がありました。日本での生活と比較すると、かなりの違いがあります。例えば、移動手段はバイクやバス、徒歩がほとんどで、自家用車を持っている家庭はあまり見かけません。また、現地の人以外はほとんどおらず、外国人である私が外を歩くだけで注目を集めることが多かったです。それでも、みんな親しみを込めて話しかけてくれました。キガリとは違い、隣人同士の絆が強く、一緒にご飯を食べることも多かったです。

ホストファミリーはとても明るく、自分より2歳年上の男性が通訳をしてくれました。彼は私をマーケットに連れて行ってくれたり、日本のコンピューターテクノロジーに興味を持って話をしてくれたりしました。

ホストファミリーと

また、ホストファミリーはキリスト教徒で、食事の前に軽いお祈りをしていました。そういった生活や宗教の違いを体験できたのは貴重でした。

アカゲラ国立公園

農村部でのホームステイが終わった後、8月13日と14日にはアカゲラ国立公園に滞在しました。

ルワンダの主要な国立公園のひとつで、2日間でライオン、キリン、バッファロー、シマウマ、アフリカゾウ、インパラ、サルなど、さまざまな動物を見ることができました。また、ライオンに食べられたバッファローやキリンの骸骨も見つけ、弱肉強食の世界を実感しました。

宿泊した公園内のホテルでは、湖を夕日と一緒に眺めることができ、プールもついており、景色は最高でした。部屋もきれいで、レストランの料理も美味しかったです。

ホテルのバー兼プール

アカゲラではオプションでパークガイドをつけることもでき、ガイドさんからは動物の説明だけでなく、動物保護についての話も聞くことができました。私は地元長野県でクマの保護活動のインターンをしていた経験があるので、その経験をもとに、生態系保護には莫大な費用がかかり、寄付やエコツーリズムだけでは賄いきれないのではないかと疑問を伝えました。しかし、アカゲラでは多くの企業や政府、イギリスの富豪などからの寄付や助成金に加え、各国からの観光客の入園料やガイドツアー料などで運営が支えられていると教えていただきました。

特に印象に残ったのは、ルワンダ虐殺*の期間中、密猟者が公園内に出入りして多くの動物がハンティングされ、個体数が減少したという事実です。その後、他国からの輸入で個体数を回復させたものの、歴史的な出来事が生態系にも大きな影響を与えたことを感じました。現在はフェンスやゲートの設置、ゾウにGPSをつけた研究などが行われており、日本でのクマの保護活動と似た取り組みも行われていました。

*ルワンダ虐殺:1994年に多数派フツの人々が少数派ツチの人々に対して虐殺をおこない、約100万人が亡くなったとされる出来事。

このルワンダでの経験を通じて、以前行っていたクマの保護活動やケニアでのロスチャイルドキリンの保護活動を思い出しました。これからも世界中の環境保護活動を持続可能にするためのヒントを見つけたいと思います。ルワンダの観光業が動物保護に貢献できるよう、今後も力を入れていってほしいと感じました。観光客が楽しみながら動物の生態系保護に協力できる環境を作ることは、すべての人々にとってプラスだと思います。私もその一助となれるよう、頑張りたいです。

まとめ

以上のように、木戸さんには現地を実際に訪問していただいたことで、ルワンダの魅力や課題を多分に感じ取っていただけました。当社でも木戸さんからのフィードバックをもとに、自然や地域の暮らしを体感できるエコツーリズムプログラムの開発やホームステイプログラムの改善をおこなってまいります。

木戸さんのようにトビタテを活用して、当社アフリカノオトでのインターンをご希望の方は、以下の問い合わせフォームからご連絡ください!当社が旅行会社であることから、インターン業務もツアーに関わる内容が中心となります。ただし「スタディツアー」の運営が主要事業ですので、ルワンダの貧困、教育、農業、ITなど、「学び」につながる要素があればいかなる分野でも対応可能です。

トビタテ候補生向けの説明ページも別途作成予定です。

問い合わせフォーム

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