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2023年アフリカ・ルワンダ卓上カレンダー販売中〜写真12枚のサイドストーリー〜
アフリカのルワンダでスタディツアーや情報発信をしながら、国際協力機関でも働いています、タケダノリヒロ(@NoReHero)です。
自分が欲しくて作った「卓上カレンダー」、去年のが意外と好評だったので、今年も誰でも買えるようにオンライン販売します!千の丘の国、ルワンダの12の風景をおさめました。

【2023年】アフリカ・ルワンダ卓上カレンダー【木製スタンド付き】¥1,380(税込)
この記事では6年間のルワンダ生活で撮りためた無数の写真たちからこの12枚を選んだ理由、その風景にまつわるストーリーをお伝えします。
12枚の写真解説
「【2023年】アフリカ・ルワンダ卓上カレンダー【木製スタンド付き】」は、各月12枚のカードが1枚ずつの写真で彩られています。ここではそれぞれの写真を選んだ理由や、その風景にまつわるストーリーをお伝えします。
1月:千の丘の国、ルワンダ
1月は、首都キガリの自宅ベランダから中心街を撮影した写真。ルワンダのことを紹介する際に、よく利用している一枚です。こんなふうに街は丘の上につくられており、「千の丘の国」と称されています。
標高がわりと高いこともあってアフリカなのに意外と涼しく、「アフリカの軽井沢」なんて呼ばれることも。
2月:マウンテンゴリラですけどなにか
ルワンダといえば、マウンテンゴリラ。絶滅危惧種に指定されているマウンテンゴリラは、世界でも1000頭程度しか生息しておらず、しかも住んでいるのはこのルワンダとウガンダとコンゴ民主共和国の国境沿いにある火山地帯だけ。
そんなゴリラに会いに行くトレッキングツアーが人気なのですが、通常時は入園許可証をとるだけでひとり1500ドル(約20万円)もかかります……!
私が訪問したのは値上げ前の現地在住者価格で、375ドル(4万円強)だったのでとってもお得に見れてラッキーでした。しかもゴリラに会えるのは超至近距離。太く大きな腕をぶんぬと振り回したら、キャンドルのように細い私の体など一発で粉砕されてしまいそうなほどでした。そんなゴリラさんに恐る恐るカメラを向けて、撮影させていただいたときの一枚。「なに見てんだよ」と言わんばかりの迫力ですね。日本のあなたにもゴリラパワーを!
3月:目指せICT立国
私が青年海外協力隊のときに派遣されていた農村部(東部県ルワマガナ郡ムシャセクター)の小学校で撮影した写真。ルワンダは内陸国で貿易がしづらく、天然資源等にもあまり恵まれていないため、ICT(情報通信技術)の力を使って経済を発展させていこうという政策をとっています。
その代表例が「One Laptop Per Child(OLPC)」。小学校4年生から理科の授業のなかで、「100ドルPC」と呼ばれる簡易PCを使った教育がおこなわれています。特に田舎の子どもたちはこういった端末に触れる機会すらなかなかないので、黒板に書いてあるとおり「キーボード」とか「バッテリー」とか、各部の名称を覚えるところから教えないといけないんですね。「Computer my friend」ってことばがなんか良い。
4月:あれから29年
ルワンダでは毎年4月に虐殺追悼週間がもうけられています。1994年4月に起きた「ルワンダ虐殺(ジェノサイド)」という悲劇を風化させないためのもので、全国的に喪に服す期間となっています。
写真はキガリ虐殺祈念館(Kigali Genocide Memorial)で撮影したもの。「kwibuka」とはルワンダ語で「思い出す」という意味。家族や友人を亡くし、自分自身も酷い目に遭われた方もたくさんいらっしゃいますが、それでも「忘れてはならない」「二度と繰り返してはならない」という強い想いを感じる特別なことばです。
5月:稜線の美しいお茶葉
西部県カロンギ郡ギソヴ(Gisovu)のお茶畑。知人に教えてもらったまさに秘境で、石でゴツゴツ、ガタガタした山道を何十分もモト(バイクタクシー)で登ってようやくたどり着けました。でも苦労して行った甲斐があって、きれいなお茶畑を眺めながら暖炉のある静かなロッジで2泊3日できた時間はとても贅沢でした。
6月:伝統を現代に伝える色鮮やかなバスケット
ルワンダの伝統工芸品のひとつで、お土産屋さんでもよく見かけるバスケット。ルワンダは1994年のジェノサイドで多くの文化が破壊されてしまったからか、伝統的なものを見かける機会が意外に少なく感じます。そんななかでも歴史を感じさせてくれるのが、このバスケットです。
写真は首都キガリにあるAzizi Lifeというお店に飾られていたもの。ここはクラフトスタジオにもなっており、ものづくりワークショップも開催されています。
7月:私、牛じゃなくて、ヤギです。
ルワンダの農村部にお客さんをご案内するとき、「あれ、牛ですか?」とよく間違えられるのがヤギ。ヤギと言うと白いイメージがありますが、ルワンダのは真っ黒や白黒のものも多いので間違えても無理はないですよね。
ルワンダでは多くの家庭が家畜としてヤギや牛を飼っているので、もっとも身近な動物でもあります。のんびりと草を食む彼らの姿を見ていると、不思議と心がおだやかになるものです。
8月:空を眺めて深呼吸
私が青年海外協力隊のときに派遣されていた農村部(東部県ルワマガナ郡ムシャセクター)のマイ散歩コースで撮影した写真。ボランティア活動をしていると、勉強したくても学校に通えない、満足に1日3食食べられない人たちを目の当たりにして、自分の無力さを感じ、「自分は何をしにここに来たんだろう」と落ち込んでしまうこともありました。
それでも「自分にできることをやろう」と思って2年間がんばれたのは、この景色を見て気分転換できたおかげです。ため息の代わりに深呼吸!
9月:首都キガリの高層ビル街
キガリ中心街のなかでも、もっとも高層ビルが多く立ち並ぶエリアの写真です。ここはもとから歩行者天国だったのですが、最近ベンチや公園がつくられたり、緑が植えられたり、さらに素敵な通りに発展中。
2024年のカレンダーではさらに進化した姿をお届けできることでしょう。街の成長をこの目で確かめられることも、アフリカに住む楽しみのひとつです。
10月:ルワンダの特産品、ルワンダコーヒー
ルワンダのおもな輸出品のひとつが、コーヒー。最近は日本でもスターバックスやカルディ、ブルーボトルコーヒーなどでルワンダコーヒーを見かける機会が増えてきました。「スペシャルティコーヒー」として世界で評価が高まっているので、日本で買うとなかなか良いお値段がするかもしれませんが、ぜひトライしてみてください!
11月:首都キガリ随一のショッピングモール、キガリハイツ
キガリハイツはたしか2018年ごろにできたショッピングモール。ルワンダでは日本以上に貧富の差があり、こういった「キレイな」場所では食事をするにも値段が高く、数年前に来ているお客さんはほとんど外国人でいつ来てもガラガラに空いている印象でした。
でもここ最近はいつ来てもわりと賑わっているんです!客層も外国人だけでなく、きっと私よりもお金持ちなんだろうなと思えるような現地の方々も増えてきていて、経済成長を実感させられます。
12月:内陸国で水の尊さを感じる、西部キブ湖
最後はルワンダ西部でお隣のコンゴ民主共和国との国境にまたがる湖、キブ湖の写真。ルワンダは内陸国で海がないので、こういう水辺に来ると、なんだか解放されたような気持ちになるので不思議ですね。最近はコンゴ民との間で反政府組織の争いなど不穏な空気が漂っていますが、来年も平和な年になるよう祈りたいです。
今年も、来年も、みなさんに希望の光が差し込みますように。このカレンダーとともに、素敵な毎日をお過ごしください。